2018年8月7日火曜日

賭けマージャンはなぜ違法?(賭博罪の保護法益)

お久しぶりです。
どうやら6月から更新が止まって自然消滅するかと思われたこのブログですが、新しい記事を書くモチベができました。
日本プロ麻雀協会の木月つばめプロ、ありがとうございます。

Mリーグの掲げる「ゼロギャンブル宣言」

最近の麻雀界で話題を集めたことといえば、麻雀プロリーグのMリーグが発足したことが挙げられます。
スポンサー企業がついたチームに選手が所属する、プロ野球などのスポーツと同じような形です。
その出場選手のドラフトが今日2018年8月7日に行われます。
麻雀界にとって大きな転換点となるかもしれません。

そのMリーグは、所属選手は賭博行為と一切かかわらないとする「ゼロギャンブル宣言」を掲げました。
これにより、フリー雀荘のゲストプロや常勤プロとしての仕事はできなくなるとみられています。
(マーチャオにはノーレート部門があるので、配属変更で対応できるらしいですが)

確かに現行の法律では賭博は違法行為であり、賭けマージャンはそれに該当する行為ですから、宣言自体は妥当なものだといえるでしょう。
これまでも、仮に麻雀プロが賭けマージャンをしていたとしても、それを公言させない団体が多かったです。

ここで、「じゃあそもそもなぜ賭博は違法なのか?」を考えてみましょう。

賭博が合法だと誰が損をする?

簡単に言うと、真面目に生きている他の人に迷惑がかかる行為が法律で禁じられています。

窃盗罪:他人の物を盗む。
詐欺罪:他人からお金などをだまし取る。
放火罪:建物に火をつける。
傷害罪:他人を傷つける。

全て、他人に迷惑が掛かります。
では、「点5のフリー雀荘で数千円をやりとりし、1人400円のゲーム代を店に払う。」はいったい誰に迷惑をかけているでしょうか?

ギャンブル依存症になって破産してしまう本人?

それは「他の人」の迷惑ではありませんよね。
自殺未遂が犯罪ではないのと同じです。
上に書いた例のうち、放火罪は自分の家に火をつけた場合でも成立しますが、これは火が近くの家に燃え移るかもしれないからです。
しかし、ギャンブル依存症は感染症ではありません。

また、それでは競馬や宝くじなどの公営ギャンブルは依存症を国家が推進しようとしていることになってしまいますから、この説には無理があります。

それに、点5フリーで破産はしないでしょう。

暴力団の財源になるから?

暴力団の方とは親交がないので詳しくありませんが、裏カジノやマンション麻雀、野球賭博などの非合法な賭博を開帳してテラ銭を回収し、財源としている組織があるようです。
これを摘発するために賭博罪があるという説があります。

アメリカで1920~1933に施行されていた禁酒法について考えると、この説も否定されてしまいます。
禁酒法時代には、有害な飲料であるとされたアルコールの製造販売は禁止されましたが、アルコールの消費はむしろ増加したそうです。
その理由の一つが、マフィアが無許可で製造販売をおこなったからです。
禁止したことで、むしろ反社会勢力に利益を得させてしまうという例がある以上、法律で賭博を禁止しているがゆえに暴力団が開帳する、という構図が生まれていると考えることができます。


ギャンブルは国家の財源

競馬や競輪などの還元率は約75%、宝くじやサッカーくじに至っては50%を下回ります。
集まった金のうち25~50%が胴元の利益になり、残った金を当選者に配るということであり、公営ギャンブルでは胴元の利益は国家・自治体の財源となります。
早稲田大学の川田氏は、賭博が違法なのは民間の賭博開帳は国家財源を侵害するからという説(pdfファイル)を支持しています。

確かに、総額が数億円規模のギャンブルで胴元の利益も多額になるのならばそうでしょう。
では、1ゲーム400円程度の場代をとるフリー雀荘は国家の財政を侵害しているでしょうか?
そうとは言い難いです。

つまり、低いレートのギャンブルを禁止することに、実質的な意味は見いだせない。
これが私の意見です。


おわりに

低レートのギャンブルは禁止するに値する理由がないので容認すべきという内容の記事でした。
日本には自由権を認める憲法がありますから、基本的には自由なのです。
禁止する理由がないならば、ギャンブルをするのは自由なはずです。

最近はIR法(カジノ法)の成立もあり、賭博罪についての議論が活発になっているように見受けられます。
この記事が、読者の方々が自らの意見を持つきっかけとなってくれれば幸いです。

賭博違法論者が悪いと言っているわけではありません。
「禁止されているからダメ」という根拠に疑問を呈しているのであって、「○○だから賭博は悪いことであって、それゆえ違法だ」という意見であれば十分だと思います。


自分で気づいていないだけで、ギャンブルに脳を焼かれた廃人の戯言になっていたらすみません。
読んでくださり、ありがとうございました。

2 件のコメント:

  1. 世の中には「被害者なき犯罪」というのがあります。
    典型的なのは違法薬物や売春ですね。これらの犯罪には直接的な被害者は存在しません。
    このブログの内容だと、「麻雀賭博」の部分を「売春」に置き換えても同じ内容になってしまいます。
    だからと言って賭博麻雀が重罪で反社会的な行為だ、とは言いませんが、擁護するには少し論理的な不足があると思います。

    私は賭博法そのものが時代錯誤なもので、もっと柔軟な内容に法改正するべきだと思いますね。

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    1. コメントありがとうございます。
      「風紀が乱れる」といった社会的法益に対する罪に関しては個人に対する罪と全く同じ議論はできないですね。
      ただやはり公営ギャンブルの存在が賭博罪と売春・薬物とを性質の違うものにしていると思います。
      例えるなら国が売春や薬物販売の斡旋を行なっているようなものでしょうか。

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